

美容治療にも使うイオン導入、それだけでなくお客様の中には美顔器のイオン導入を使っている方もいるので詳しく理解したい部分ですよね。美容ナース向けにイオン導入について詳しく解説していきます
イオン導入とは
イオン導入とは「皮膚に微弱な電流を流し美容液を深く浸透させる」方法です。
私たちのお肌は普段バリア機能により肌が守られているので、その分美容液もスルスルと浸透するわけではありません。そこで電気の力を使い美容液の浸透を良くするという治療です。

イオン導入の仕組みについて高校物理をおさらいしながら解説していきます
イオン

そもそも「イオン」ってなに!?
イオンとは
イオンとは「原子が電気を帯びた状態」です。
原子とは
原子とは「世の中のあらゆる物質をつくる最も小さい単位で、それ以上分解できないもの」
この原子が電気を帯びた状態を「イオン」といいます。

難しいので、イオン→「電気を帯びてる物質なんだ~」とざっくり覚えちゃって良いと思います◎
原子の構造と性質
原子核の中に中性子と陽子(+)があり、原子核の周りに電子(−)が回っています。

陽子(+)は動くことができませんが、電子(−)は動くことができます。電子が動くことにより「陰イオン」か「陽イオン」かに変わります。
電子(−)が陽子(+)より多い状態を「陰イオン」
陽子(+)が電子(−)より多い状態を「陽イオン」
と言います。

電気の力はプラスからマイナスに向かって働きます。

プラスとプラス同士など同じ性質のものは反発し合うことを「斥力」
プラスとマイナスと異なる性質のものは引き合うことを「引力」
という性質があります。

⋆⸜💡⸝⋆POINT
☑️電気の力はプラスからマイナスに向かって働く
☑️同じ性質のものだと反発し合う

この性質はイオン導入に利用されている基本的な知識です!
イオンまとめ
イオン導入の仕組みを理解する前に知っておきたい「イオン」の知識は以下の通りです。
・ざっくり言うとイオンとは「電気を帯びた物質」のこと
・プラスが多いと「プラスイオン(陽イオン)」
・マイナスが多いと「マイナスイオン(陰イオン)」
・電気の力はプラスからマイナスに向かう
・同じ性質同士は反発し、違う性質同士は引き合う
イオン導入の仕組み

イオンについて理解できたところで次はイオン導入の仕組みについて解説していきます。
なぜ、微弱な電流により美容液が導入されるのでしょうか。
イオン導入では以下の3つの力で美容液が浸透する仕組みになっています。
①電気的反発作用
②電気的浸透作用
③機械的圧力作用

それぞれ解説していきます
①電気的反発作用
先程もお伝えしたプラス同士、マイナス同士だと反発する力→”同じ性質同士は反発し合う力”が「電気的反発作用」になります。
例えば、プラスにイオン化したトラネキサム酸をイオン導入機から発生したプラスの電子で反発させて、その反発の力を使って美容成分を導入します。

逆に電気の引き寄せ合う力を使った「イオン導出」もあります。恐らく美容医療の機械には無かったと思いますが美容家電ではこの「イオン導出」を利用して肌のクリーニングをする製品があります。

②電気的浸透作用
電気的浸透作用とは「プラスからマイナス電極に向かって発生する水の流れ」のことです。この流れに乗り浸透性が高まります。

また、イオン化できてない成分もこの流れにのって浸透する可能性があると考えられています。以下引用です。
また,電流の流れと伴に陽極側から陰極側に向かって水の対流が生じることが知られており,荷電を持たない物質も浸透する可能性がある⑷
秋本眞喜雄 前田憲寿、薬物の経皮吸収促進法における
イオントフォレーシスの最適条件の検討、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jacc/60/0/60_839/_pdf
、2023/11/30
しかし”可能性がある”なので、現段階ではイオン導が導入できる成分は”イオン化できる美容成分”と考えて良いと思います。これから研究が進んだらまた変わってくるかもしれませんが…!
③機械的圧力作用
機械的圧力とは、単純に物理的に押し込む力のことです。コロコロ動かして導入する際に圧力がかかり更に浸透する力です。
この3つのイオン導入の作用の仕組みを図解すると✍🏻↓

イオン導入できる美容液の種類
イオン導入は”導入できる成分“と“導入できない成分”があります。これは他の導入治療との比較される所なので押さえておくポイントです🔖
【イオン導入できる成分】
▫️イオン化することができる(水溶性である)
▫️分子量が小さい
脂溶性のビタミンA、Eなどはイオン化できない為イオン導入できません。また、分子量が500以上のものだと角質層を通り抜けることができません。逆にイオン化できない分子量が大きい成分は「エレクトロポレーション」なら導入できます。

イオン導入に使われる主な成分はビタミンCやトラネキサム酸が多いです。
美容家電のイオン導入
もちろん美容クリニックと美容家電では出力が違うので、効果も違います。しかしホームケアで出来たら嬉しいですよね。
私がいつも参考書で勉強させて頂いてる宮田先生の意見では…
イオン導入は非常に簡便であり安全性も高く、医療機関で広く普及している手法であるが、むしろこれが問題となる、侵襲がないためエステティックサロンのみならず一般家庭用の機器も多数販売されている。もちろん薬剤が医療用のものであれば効果に差異は出せるが、そうでない場合には患者が納得して治療を継続することは難しい。そのため多くの医療機関では孤独の技術というよりもレーザーやケミカルピーリングなどほかの治療後に付加的に行っている場合が多い.イオン導入単独で何らかの効果を得ようとする場合には、家庭用の機器を患者に用意してもらい,薬剤を医療機関側で処方してホームケアとして実施してもらうのも現実的な選択肢である.
宮田成章.イオン導入・エレクトロポレーション.
あたらしい美容皮膚科学,南山堂,2022,395p
と、家電用のイオン導入に否定的ではない印象です。
イオン導入まとめ
・イオン導入は「皮膚に微弱な電流を流し美容液を深く浸透させる」方法
・イオンとは電気を帯びた物質(原子)のこと
・①電気的反発②電気的浸透③機械的圧力の3つの作用により美容成分が浸透する
・導入できる成分は「イオン化できる成分」「分子量が小さい成分」
イオン導入のオススメの仕方
イオン導入含む「導入治療」はレーザー治療などの攻めの治療の鎮静目的に使われ、補助的な立ち位置になりがちです。美容看護師視点からだと、この「鎮静」がいかに大事か理解できますがお客様には理解して貰えないことも多いように感じます。
「導入治療の目的」「導入治療のベストタイミング」については以下の記事に記載しているので、お客様へのオススメの仕方の参考にされてください。
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