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美容ナース物理基礎(8)「レーザー」「フォト(IPL)」の違い

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nico

・美容看護師9年目
・病棟を1年未満で辞めて美容ナースへ
・3つの美容クリニックで勤務経験

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フォトフェイシャルはレーザーと違うのは知っているけど、どう違うのか分からない

レーザーとフォトの仕組み・効果の違い。現場で使えるお客様への説明方法を分かりやすく解説します。


・IPL(フォト)とは何なのか
・IPL(フォト)とレーザー(スポット治療)の違い

ここにフォーカスして解説していきます。

IPLとは


IPLとは(Intense Pulsed Light=インテンス・パルス・ライト)の頭文字を取った名前です。

Intense:強烈な、激しい
Pulsed:パルス
Light:ライト

元々はイスラエルで戦闘機の塗装を剥がすために造られた技術です。

カメラのフラッシュと同じ光源をつかっていることから「フォト」とも呼ばれます📸

レーザーとIPLの違い

※ここでのレーザーとはスポット治療とします。

レーザーとIPLは具体的に何が違うのでしょうか。

【美容ナースが理解するべき”レーザーとIPL”の違い】
︎︎︎︎
①光源の違い
②レーザーは単一波長。IPLは広域波長なので複数の効果が得られる
③IPLは光が均一に照射されない

という点です。ここを理解していきます。

①光源の違い

レーザーは「レーザー発振器を使って人工的につくられた光」のことで①真っ直ぐ進む②単一波長③波動の波が揃っている④収束性が良いという特徴があります。

一方IPLはキセノンランプという紫外線、可視光、赤外線エネルギー領域において、太陽光の295~800nmに渡る波長全域を再現する幅広い波長を持った光です。有害・不要な光をフィルターでカットしています。①広がって進む②波長が複数③位相が異なる点がレーザーの特徴と違います。

イメージでいうと…
レーザーは“SFにでてくるビームやレーザー光線“
IPLは“カメラのフラッシュ“のように幅広い波長を持って広がる光と考えると分かりやすいです💡

レーザーは真っ直ぐ進み、IPLは広がる

②IPLの波長

IPLの波長、ここがIPLのミソだと思います。IPLの波長は500~1200nmと言われています。(めちゃくちゃ幅広い)波長の記事でも書きましたが、波長が変わると①深達度②吸光度が変わる為治療の効果や目的が変わります

つまり、いろんな波長が出るためIPLは様々な効果があるということです。

メラニンを破壊してシミを治療したり、毛細血管の破壊に効果的だったり、真皮層に熱を加えることができコラーゲン生成が促されハリが出るという効果があります。

③IPLは均一にパワーが照射されない

レーザーは単一波長です。例えば532nmの波長で1J/cm2照射すると532nmの波長の1J/cm2エネルギーが出ます。

IPLの場合は1J/cm2のエネルギーが同じ波長に均一には照射されません。広い波長にエネルギーが分散されるので不均一です。
IPLはフィルターでカットした部分の波長は照射されない仕組みになっていて、カットしている1番短い波長が1番強く、不均一に光がでる仕組みになっています。

(左)レーザーは単一波長(右)IPLはフィルターでカットされた部分の波長が一番強く、不均一にエネルギーが照射される

IPLはロングパルス

レーザーもロングパルスの機械があるので、これは違いというより特徴になりますがIPLはロングパルスで数ミリ秒から数十ミリ秒です。※機械によってはマイクロ秒のIPLもあります。


パルス幅が長いとエネルギーのピークパワーは低くなるので、破壊力がマイルドになります。

パルス幅、ワット(W)ジュール(J)の関係


「③IPLは均一にパワーが照射されない」でお伝えしたように、波長においても単一波長のレーザーと比べると破壊力はマイルドになりますが、パルス幅においても破壊力はマイルドになります。

ただノーリスのようにパルス幅が比較的短い500マイクロ秒で照射可能な機械もあるので、調節次第では従来のIPLより破壊力が強い機械もあります。

患者さんに伝えるIPLとレーザーの違い

これまでの内容は医療者側が知っておくべきことであって、お客様からしたら「レーザーとIPLはどう違うのか」ということを分かりやすく知りたいと思います。

お客様目線になって考えると

IPLは複数の効果が期待できる
②(出力によるが)IPLの方がダウンタイムがマイルド
③(出力によるが
レーザーの方が破壊力が強い
④レーザーに比べて色素沈着が起きにくい

この4つのポイントにお伝えすると分かりやすいと思います。

①IPLは複数の効果が期待できる

IPLとレーザーの大きな違いは“レーザーに比べると様々な効果を期待できる”という点だと思います。
IPLは色々な長さの波長が出るので様々な効果が期待できます。
IPLはシミや赤みなどの美肌目的だけでなく、IPL(光)脱毛に使われたりと効果はたくさんあります。
IPLだけで複数の効果が期待できる所もIPLの良い所です。

IPL(フォトフェイシャル)効果の図解(シミ・赤み・ハリ・ニキビ・毛穴・脱毛)

▫️シミ
IPLの光はメラニンに吸収され熱変性しターンオーバーと共に代謝されていきます。

▫️赤み
IPLはヘモグロビン(赤)に吸収される波長も持っているかつ、ロングパルスレーザーでもあります。パルス幅の所でも書きましたが、赤み治療はロングパルスの方が効果的です。

▫️ハリ
なぜハリがでるかというと、光で熱変性したメラニンは放熱し熱作用が起きます。熱作用により創傷治癒作用が働きコラーゲン生成されるのでハリの改善に繋がります。

▫️ニキビ  
光でニキビの菌を殺菌する効果があります。

▫️毛穴
コラーゲン生成されることにより、毛穴引き締まると言われています。

▫️脱毛
メラニンを熱変性することで、若干ですが脱毛効果もあります。(脱毛は脱毛レーザーが一番です)
この原理を使っている脱毛が「IPL脱毛」と呼ばれるものです。
IPL脱毛は脱毛に特化しているのですが、美肌目的に行うIPLでは大きな脱毛効果は期待できないです。

②IPLの方がダウンタイムがマイルド

IPLの方が効果がマイルドな分ダウンタイムもマイルドなことが多いです。
ただし、もともとシミ・そばかすが濃く多い方や高出力でIPLを行った場合はレーザーと同じくらいダウンタイムが目立つこともあります。

基本的にはIPLの方がダウンタイムがマイルドなので、ダウンタイムが取れないお客様でもチャレンジしやすい治療です。

③レーザーの方が破壊力が強い

IPLよりレーザーの方が破壊力が強いです。

お客様に「レーザーの方のメリットは?」と聞かれたら1番はレーザーの方がメラニン(シミ)の破壊力が強いことを説明する事が多いです。

④IPLはレーザーに比べて色素沈着が起きにくい

レーザーは色素沈着が起きるリスクがあります。「せっかくシミ消しに治療したのに、逆に濃くなった!」と患者さんが不安になる色素沈着。色素沈着は皮膚の一時的な反応です。適切にアフターケアをしてれば基本的には治ります。ただお客様の肌質や生活習慣によってはレーザーでは無くIPLの方が良い場合があります。


例えば…
ブライダル前や大事な顔を見られる予定の1~2ヶ月前にレーザーでシミ治療をする場合。その大事な予定があるタイミングで、色素沈着が出ている可能性があります。色素沈着が起きるか起きないかは誰も分からないです。こういった場合は色素沈着の起きにくいIPLが安全です。
また、アウトドアが趣味の方や紫外線の強い環境で仕事をしないといけない方の場合。シミ治療をしてメラノサイトが活性化しているタイミングでさらに追い討ちかけるように紫外線を浴びると色素沈着になるリスクも上がりますし、色素沈着が治らないと悩むことになる可能性があります。

肌状態だけでなく、お客様のライフスタイルにも寄り添い提案できると良いですね

破壊力が「レーザー>IPL」ならレーザーを治療が良いのか

「レーザーの方が破壊力強いんだったら、シミはレーザーの方が良いんだね!」と一概にそういう訳でもないです。レーザーは破壊力が高い分、ダウンタイムが長かったり色素沈着が出るリスクが高かったりします。IPLでも充分に反応する濃いシミの場合はIPLでも満足するくらいシミが薄くなります。

また、IPLの機械の種類出力・ショット数は効果に影響します。

極端に話すと…

・レーザーで弱いパワーで照射した場合
・IPLで強いパワーでショット数多く照射した場合

効果の差はどのくらいで、どっちが満足度は高いのでしょうか。という話になります。

そして肌状態によっても「レーザーがベスト」「IPLがベスト」なのかは変わりますし、この判断は医師の方針によっても意見が分かれる所だと思います。

実際、現場で働いていると「ベストな治療」は肌にとってはベストでも、お客様にとっては「金額面」「ダウンタイム面」「痛み」「ライフスタイル」など様々な事が絡むので「ベストな治療」は変わってきます。

お客様に提案する時は「肌的にベストな治療」を最初にオススメし、その後お客様の「金額面」「ダウンタイム面」「生活習慣」「痛みに対する心配」などと擦り合わせて「個別性」を持たせてお客様にあったベストな治療を探しましょう。

どのIPLが最強なのか?!1番効くIPLは?

はい、みなさん!
こんなキャッチーなワードに安易に飛びついてはいけません🥺

IPLは機械によってそれぞれの特徴は違いますが「出力・照射方法・フィルターの選択・肌の状態」によって効果はそれぞれです。

良い機械でも生かすも殺すもクリニック次第だと思います。名刀を持った侍が修行をしないぽんこつ侍だったら、名刀の意味もありません🔪

もちろん機械の種類によってスペック・特徴は違いますが、肌状態をアセスメントでき、機械の特徴をしっかり把握し生かすことがポイントだと思います。

患者さんに伝える時、IPLのことを何と呼ぶ?

「IPL」「フォト」なんて呼ぶか迷いますよね。お客様からしたら「レーザー」の方が伝わりやすいですよね。でもIPLはレーザーじゃないです。

私は説明する時は、「光」の治療と呼んでいます。

まとめ

・IPLとレーザーは光源が違う
・レーザーは単一波長、IPLは広域波長なので複数の効果が得られる
・IPLは光が均一に照射されない
・IPLはフィルターでカットした部分の波長は照射されず、カットしてい1番短い波長が一番強く出る仕組み
・IPLはロングパルス
・レーザーの方が破壊力は強い分、ダウンタイムが目立ったり色素沈着が出るリスクが高い
・それぞれのメリット・デメリット・特徴を理解し、ベストな治療を提案する


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